「精神障害があることを会社に伝えて働きたい」
「でも障害者手帳は持っていない」
「手帳がないとオープン就労はできないのだろうか」
このような不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
精神障害を抱えながら働く場合、「障害について会社に伝えるかどうか」は大きな悩みの一つです。
特に障害者手帳を持っていない方の場合、
・会社に伝えてもよいのか
・配慮を受けられるのか
・就職に不利にならないのか
と不安になることも少なくありません。
私は就労支援の現場で、多くの方から同じような相談を受けてきました。その中には、「手帳がないから働くのは難しいと思っていた」という方もいました。
しかし実際には、障害者手帳がなくてもオープン就労は可能です。
この記事では、
・オープン就労とは何か
・手帳なしでもオープン就労できるのか
・メリットとデメリット
・精神障害のある方が無理なく働くためのポイント
について詳しく解説します。
オープン就労とは?
まずは「オープン就労」という言葉の意味から確認しておきましょう。
精神障害だけでなく、
・発達障害
・身体障害
・知的障害
などの場合にも使われる言葉です。
一方で、障害や病気について企業へ伝えずに働くことを「クローズ就労」と呼びます。
オープン就労とクローズ就労との違い
| 項目 | オープン就労 | クローズ就労 |
|---|---|---|
| 障害の開示 | する | しない |
| 職場の配慮 | 受けやすい | 受けにくい |
| 通院への理解 | 得やすい | 得にくい |
| 求人数 | やや少ない | 多い |
| 障害説明 | 必要 | 不要 |
大切なのは、自分に合った働き方を選ぶことです。

手帳なしでもオープン就労はできる?
結論からお伝えすると、
障害者手帳がなくてもオープン就労は可能です。
これは意外に知られていません。
「障害を会社に伝える=障害者手帳が必要」
と思われがちですが、実際にはそのような決まりはありません。
会社に障害を伝えることはできる
障害や病気について会社へ伝えること自体に、手帳の有無は関係ありません。
例えば、
・うつ病で通院している
・双極性障害がある
・不安障害の症状がある
という状況を面接や入社後に説明することは可能です。
また、企業によっては診断書や主治医の意見書を参考にしながら配慮内容を検討する場合もあります。
障害者雇用との違い
ここで注意したいのが、「オープン就労」と「障害者雇用」は同じではないということです。
一方で、一般雇用枠で応募し、自分の病気や障害を開示する働き方であれば、必ずしも手帳は必要ありません。
つまり、
・障害者雇用=手帳が必要な場合が多い
・オープン就労=手帳なしでも可能
という違いがあります。
手帳なしでオープン就労するメリット
では、障害者手帳を持っていない状態で、オープン就労を選ぶメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
配慮を受けやすい
例えば、
・定期通院のための休暇調整
・残業時間への配慮
・業務量の調整
・体調悪化時の相談
などです。
クローズ就労の場合、企業は障害や病気について知らないため、こうした配慮が難しくなります。
障害を隠し続けるストレスが減る
精神障害を抱えている方の中には、
「いつ体調不良がバレるだろう」
「通院の理由をどう説明しよう」
と不安を抱えながら働いている方もいます。
障害を隠し続けることは、想像以上に大きなストレスになります。
オープン就労であれば、その負担を軽減できる可能性があります。
相談しやすくなる
職場が状況を理解していることで、
・体調変化
・業務負担
・人間関係
などについて相談しやすくなります。
これは長く働き続けるうえで非常に大きなメリットです。
手帳なしでオープン就労するデメリット
一方で、障害をオープンにすることで、デメリットもあります。
企業の理解に差がある
企業によって障害理解のレベルには差があります。
十分な理解がある職場もあれば、そうでない職場もあります。
求人の選択肢が狭くなる
手帳なしで就労する場合、障害者雇用枠を利用できないケースがほとんどです。
応募できる求人は一般雇用枠が中心になります。
配慮をしてもらえる働き方を探す必要があります。
開示のタイミングに悩む
面接で伝えるのか。
内定後に伝えるのか。
入社後に伝えるのか。
正解は一つではありませんが、「どんな配慮が必要か」を整理しておくことが重要です。
精神障害のある方はオープン就労とクローズ就労どちらが良い?
これは支援現場でもよく聞かれる質問です。
結論としては、
人によって違うということです。
非常にあいまいな回答ですが、自分が何を優先しどのような働き方をしたいかによって、変わるのです。
オープン就労が向いている人
・通院が必要
・体調の波が大きい
・職場の配慮が必要
・相談できる環境が欲しい
このような方にはオープン就労が向いているでしょう。
クローズ就労が向いている人
・症状が安定している
・配慮がほとんど不要
・障害について知られたくない
という方はクローズ就労が向いています。
精神障害があっても働き続けるために大切なこと
働き方以上に重要なのが、働く準備です。
どんなにいい求人を見つけても、働く準備ができていないと、就職したとしても続かないでしょう。
自己理解を深める
まず大切なのは、
・得意なこと
・苦手なこと
・疲れやすい環境
・必要な配慮
を整理することです。
無理な働き方をしない
支援員として感じるのは、
「頑張りすぎる人ほど体調を崩しやすい」
ということです。
一人で抱え込まない
困ったときに相談できる環境を持つことも重要です。
働き続けている方ほど、上手に周囲を頼っています。
オープン就労に不安があるなら就労移行支援という選択肢も
もし、
「働きたいけれど自信がない」
「オープン就労が向いているかわからない」
という場合は、就労移行支援を活用する方法がおすすめです。
就労移行支援とは
就労移行支援とは、企業への就職を目指す方のための福祉サービスです。
・就職準備
・面接練習
・職場実習
・定着支援
などを受けることができます。

手帳がなくても利用できる場合がある
自治体や状況によっては、診断書や医師の意見書などで利用できる場合があります。
詳しくはお住いの自治体や事業所へ確認してみましょう。
支援を受けながら働き方を考えられる
就労移行支援では、
・オープン就労が良いのか
・クローズ就労が良いのか
についても一緒に考えることができます。
一人で悩まず、相談できるところがあるのは大きなメリットです。
まとめ
オープン就労は、障害者手帳がなくても可能です。
大切なのは、「手帳があるかどうか」ではなく、「自分に合う働き方を選べるかどうか」です。
精神障害を抱えながら働くことに不安がある方は、一人で抱え込まず、利用できる支援制度も活用してみてください。
焦る必要はありません。
あなたに合った働き方は、きっと見つかります。
就労移行支援、頼ってみてはいかがでしょうか?最適な働き方を、一緒に考えていきましょう!
